英語
「読む、聞く、話す、書く」の4技能を鍛えるには、日々の積み重ねが重要になります。本校の授業では、文章を「読み」、他人の話を「聞き」、自分だったらどうなのか「考える」時間を大切にしています。また、相手に「伝えたいこと」を増やしていく授業を行っています。その「伝えたいこと」を生徒の皆さんが発言する機会がたくさんあります。ペアやグループでの活動やクラス内でのディスカッション、プレゼンテーション、授業外でもネイティブの先生へのインタビューなど、様々な場面を用意しています。4技能をバランス良く学習することで、グローバル社会に通用する「使える」英語の習得を目指します。
また、本校ではポートフォリオ学習を行っています。学んだことをふりかえり、どの程度理解し、使えるようになったか自己評価し、自らの課題を設定することで自分に合った学習スタイルを見つけていきます。
単語学習の一つとしてタブレットでの学びを推奨しており、アプリを用いたクイズやゲーム形式で、英単語の定着を図っています。タブレット学習のメリットは、目で視て、手を動かし、耳で聞き、声に出すことができること、4つの感覚を使った学びが、より深い理解を促します。またすぐにレスポンスが返ってくることも効果的です。問題の答えや分からない単語の意味、活用法などもすぐに分かるので、効率的に学習を進めることができます。手軽に、そして楽しみながらの学習スタイルが、生徒の英語学習意欲を高めています。
放課後には英検合格に向け、目指す級ごとに補講を行っています。希望制ですが、多くの生徒が参加しています。本校の教員が担当しているので、日々の授業内容とリンクさせることができ、生徒の理解度が不足している点をピックアップして強化を図ります。補講での指導内容を授業にも還元していくことで、より密度の高い授業展開が可能となっています。大学受験に対応した応用・発展レベルは外部講師が担当し、生徒の学習目標に合わせたきめ細やかなフォロー体制が用意されています。
数学
数学が苦手な理由は、数学が身近な学問であると感じられなかっただけかもしれません。
そこで1年次は、タブレットや電子黒板などを使いながら、数学を学んでいく上で必要な計算力や考え方を身につけていきます。また、ものの高さを正確に測るためにはどんな方法があるかを考えたり、実際に高さを計測するなどして、身近な疑問を数学の力で解決できることを学びます。基礎を固めた2年次では、数学的なものの見方を学び、理論的に問題を解決する方法を習得します。仕上げの3年次では、大学受験のための演習問題も取り組みながら、問題読解力や記述力も養います。
数学はさまざまな情報を集めて分析し、ひとつの結論を導き出す学問です。題材によっては、チームで問題解決を行いながらグループワークをすることもあります、一人で考えていも解けない問題でも、グループ内で別な見方をした方がいいのではないか、などと意見を交わす内にするすると解けていくこともあります。解答用紙を比べてみたら、問題点も見えてくるはず。仲間の考え方を理解し合い、教え合うことも学びに大きな役割を果たします。
高校数学では、いくつもの組み合わせで与えられた条件から解答までの過程をきちんと記述することが必要となります。論理的な「記述」は、数学の試験にとどまらず、自分の意見を人に納得してもらうためにも有効な手段です。そのための試行錯誤も学問の醍醐味。答えを発見したときには感動があります。授業では、単純に数式を覚えるのではなく、問題意識を持ち、論理的に解決する数学的な物の考え方を養います。
国語
私たちは多くの言葉を使って人とコミュニケーションをとっています。言葉が増えるごとに、コミュニケーションはもっと豊かになるでしょう。そこでまず学ぶのは、豊かな語彙力と、文章組み立てのルールです。題材となる評論、小説、和歌、古典を読み解いていくと、さまざまな価値観を持った人たちが、多彩な表現をしていることに気づきます。その方法を手に入れたら、自己表現の選択肢は豊かに広がります。国語科では、3年間を通じて読み解いた文章を蓄積し、横断的な読解力を養います。「本物の読解力」を手に入れるためには、たくさんの読書や多くのレポート、活発なディスカッションが必要かもしれません。目指すのは、自ら考え、行動する「学び」なのです。
読んで終わりにするのではなく、読み深めた文章を自分の知識として落とし込み、蓄積させるツールの「大系ファイル」。ここに3年間の学びの内容が凝縮され、また、文章のジャンルごとにファイリングすることで横断的に深化させ、自分の引き出しの中の知識をストックしていくことができます。
環境問題を扱った文章を読んでも「自然回帰派」、「文明共存派」、「科学技術推進派」と様々な意見やものの見方が存在します。東洋女子の国語では一つのテーマに対する意見は複数あり、多角的なものの見方を身に付けることで情報化社会の中で時代や現状にあった答えを探していく「現代に生きる国語力」を見極めていきます。
地理歴史・公民
地歴公民科の目標は「暗記」ではありません。社会科学の面白さ、奥深さを生徒のみなさんに知ってもらうことです。地理・歴史・公民などの教科に分かれてはいますが、つまるところ、「人から何を学ぶか」が重要だと私たちは考えます。過去の偉人に学んでも良いし、違う国の人から学んでも良い、親御さんや地域の人から学んでも良い。数多くの他者から学び、「今の世界はこれで良いのか?世界はこうあるべきではないのか?」という自分なりの理想を、また数多くの他者に問いかける。そんな生徒を育てたいと思っています。東洋女子の地歴公民科は、未来を生きる生徒に「哲学」を持つことを求めます。
「科学」というと、みなさん理科や数学のような自然科学をイメージされるかも知れません。しかし科学の中には「人文科学」や「社会科学」という分野もあるのです。社会や人間のこともまた、データや資料などに基づき論理的に考察する。そんな科学的な思考を地歴公民科では大切にしています。
現代社会は、様々な問題を抱えています。私たちはその原因の1つとして「無関心」があると考えます。「歴史は過去のこと、国際問題は遠い国のこと、貧困問題は別の世界のこと、私たちには関係ない。」そんな意識が多くの問題を生んでいます。私たちは地理、歴史、公民、全て今の自分とつながっている学問だと考えます。過去に感謝し、現在に誠実に、未来に希望を、そんな心を育成するのが私たちの使命です。
子どもたちは、未来を担う存在です。その子どもには是非とも「未来のあるべき姿」「自分の理想」を発して頂きたいと考えています。例えどんな生徒であったとしても「世界は、こうあるべきだ。その中で私はこういう使命を果たしたい!」と声高らかに発信する。そんな学校を目指したいと私たちは考えています。そのために、常日頃から社会問題に関心を持ち、授業内でICTツールなどを駆使して発信する練習をします。そして、他者の声にも真摯に耳を傾け、他者と共生する心を育成します。
理科
温泉に入ったらなぜか肌がスベスベになる。ボールを投げると幾何学的に美しい軌道を描く。料理をする中での一工夫。我々が生活する中で目にする様々な自然現象中のには、確かな理由があります。これらの「なぜ」を「原理」と結びつけ、人々の生活をより豊かに広げる学問が理科です。1年次には、物理基礎、化学基礎、生物基礎を学ぶ中で、様々な現象に対する興味関心を大切にします。また、基礎実験を通じて少しずつ現象を理論的に結びつける力を養います。2、3年次では、8系統別学習の中で大学受験も視野に入れ、より高度な内容を学習・探究します。
本校のカリキュラムの特徴である、土曜講座、探究学習、8系統別学習、いずれの場面でも「理科実験」は皆さんの理論的思考力を育む大切なきっかけになります。一斉学習で学んだ原理を基に、情報分析、考察、そしてプレゼンテーションやパネル発表を行います。理系として活躍する上で必ず通らなければならない道のりです。これらの一連の流れを体験する中で、自分の考えを理論的に発信する力を育みます。例えば、土曜講座「理科実験教室」では地域の保育園児に理科実験を通じて自然現象の素晴らしさ、感動を伝えます。他者に伝えるためには、自分が人の何倍も理解しなければいけません。そのための試行錯誤も理科を学ぶ中での醍醐味です。